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2001 秋 日々の俳句短歌


我が庭の小松に秋の蝶一つ

我が手にそ手折りてさしぬ野菊かな

滝ひびき巌堅固に水澄みぬ

晩鐘や塔影二つ秋の湖

家々に蔵ある田舎や芙蓉咲く

側室の墓の並ぶや晩夏かな

祇王寺に今年も散りぬ紅葉かな

この道に美しきかな秋の薔薇つつましく咲き我が見て通る

古本をまた買いて帰るや柿なりぬ

公園に会う人まれや秋の蝶

秋の薔薇一輪淋し夕べかな


夕暮れや気品に満ちて秋の薔薇





名も知れぬ墓の十ほど秋の風

何語る碑四つほど秋の風

また来たる
弁慶石や秋の風

誰が眠る釣鐘草や里の墓

山に入り石の二つや秋日さす

秋の日に山路を入りて家隠れ流れ清らかひびきて暮れぬ



虫の音の一つ一つや暮るる里
今日一人この道行きて秋の薔薇 

山越えて淋しき村や秋の薔薇

山の村古き碑二つ秋の夕

月も澄み虫の音も澄む山の村

雨ぬれていつもの道に秋の薔薇
秋の薔薇2

       a graceful rose
      at evening in autumn


秋の薔薇

     I take at a glance again
    the wetted rose with rain
    on my route in autumn