俳句紀行(霊山から梁川へ)
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花影に山の碑一つ我寄りぬ
万作や苔生す山の石二つ
雲流れキクザキイチゲに日のさしぬ
風そよぎ空の青さに辛夷かな
誰か棲む春田二反に碑の一つ
一木に百の椿の見事かな
渓流のひびき絶え間なき椿咲く
霊山
春訪ぬ山間深く小国かな
顕家の像に朝散る桜かな
祭られて神社を覆う桜かな
夕べ散る花のあわれや霊山城
山陰の霊山町や夕桜
霊山町泊り客あり夕桜
隠里滝のひびきに夕桜
梁川
国境を越えて芽吹くや朝の風
一族の墓に老樹の桜かな
草ダンゴ外は菜の花畑に人
ひびき合う雲雀の声や桃の花