壱岐の秋 葦辺より郷ノ浦へ 秋の夕日は輝き 壱岐の島の港かな 我は船を待ちにき 虫鳴きかそかあわれ 秋の夕日は輝き没りぬ 韓国に渡るとここに 病にて倒れしものや その無念万葉の歌に殘りぬ 韓国は昔遠き国かな 壱岐の島、対馬と船に 我は夜対馬に渡りぬ 乗る人少なく海に光る月 対馬に泊まる宿なく 凍えて一夜過ごすかな 厳原に残る武家屋敷の石垣 ここは大和ぞ韓国を望む その歴史も古りぬ島なりき