鎌倉
鎌倉を初秋に訪ね五輪塔
寺々の門前静か鱗雲
鎌倉の古径に萩の一夜かな
タブの木に秋の日さして長谷観音
秋深む真直ぐに見つむ長谷観音
菊花映え鎌倉彫りの巧みかな
鎌倉に小菊あわれや静御前
山囲む源氏山の紅葉かな
白萩のこぼれて暮れぬ宝戒寺
鎌倉の武士の妻かも桔梗咲く
鎌倉に棲めるは誰や蔦紅
寺々の門前静かうろこ雲
大仏を外人も見つめ秋深む
禅寺の小径静かや冬桜(十月桜)
身を修め東慶寺に冬桜
門閉じて鎌倉の禅寺冬の星
鎌倉や五輪塔に返り花
鎌倉の家々静か寒椿
法華経の女信者や寒椿
大仏の背の静かや冬日さす
タブの木
タブの木は南国性の木である。この木は酒田の沖にある小さな飛島にも根づいたのがあったからおそらくあそこが南限の地であろう。楠は南とあるから南を象徴する木である。日本海は南の文化も運んだし南との結びつきが強い
南と北の文化の相違を探るのも興味がある。観音様というのは由来はわからないが南国的なものだろう。仏教自体インドから来たものだから南国的なところがあるのだ。蓮の花は暑いインドや東南アジアに向いた花である。木陰に瞑想し蓮の花を見る。そうした風景がが似合うのだ。
タブの木はくり舟として使われたとあり舟の材料としてはいいものだった。九州と東北が結びつきが強いのは舟によっていた。陸地より船は遠くを近くするのだ。日本海は夏は静かであり航海しやすいからとくにそうだった。酒田の沖の飛島にタブの木があるのも自然と文化の伝播が一致しているのも車輪梅の南限の地が我が町になっているのも象徴的である。
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