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@時間の浪費(本と青春)

A時間は節約家



  時間の浪費(本と青春)

・・・ 本は買えるが知識は買えぬ・・・・

この世で得られるものはわずかだ
万巻の書を読もうとしても
せいぜい百冊が限度だ
マンガを読んでもたちまち月日はすぎる
そしてもう硬い本はさらに読めなくなる
青春の別名は浪費である
ありあまる体力の浪費、時間の浪費である
知識も金では買えぬ
大学に行かなくとも金がなくても知識は得られる
根気と学ぶ心があれば
大学生はみんな遊んでいたのだから
金はわずかでたりる、むしろ熱意が大事
老年になると本を読むことが億劫になる
買っても積まれているだけの本が山ほど
それほど本を買うより本当に読むことの方が困難
本は買っても読むも方が何倍もむずかしい
良書接し良き人、良き師に学べ
時間の浪費は甚大な損失だ
学ぶには金ではなく根気であり熱意である
金では知識も買えない
金では体力も買えない
実際金で得られるものはわずかだった
青年の体力、気力、熱意は大きな恵みだ
しかしそれを無益なもののに消尽するなかれ
人生は一度しかない
白髪がすぐにおおってしまう
一つのテ−マでも専門家になるのには大変だ
限られた知識しか得ることはできぬのだ
知識すらそうでありすべてがそうなのだ
そして突然に浦島太郎になっている
いかなる老人もその現実に気づかさせられる
その時否応なく愚かなるものも生の現実をしる
それ故老人は誰もこの世離れしてくる
夢から覚めたように白髪の老人になっている
その手に得るものはわずかだ
死すれは家であれ財であれ何ももってゆけぬ
地獄の沙汰も金しだいはこの世までである
あの世では金など必要ない
「天に宝を積め」とはこのことだ
この世の財は何一つもってゆくことができぬ
ひたすら金を追い求めてきた日本よ
今その呪いがくだる
金がすべてならず金に得るものはわずか
バブルははじけ堅実と質素が徳となる
無駄を省き少なくしてたるを知るに戻る
それが人間の本来の道だ
それが自然の理り(ことわり)だ



 時間は節約家

時間は何か実るために与えられる
人は様々な努力をする
将来の実りのために努力する
時間を浪費するものに実りはない
実りは人それぞれである
絵となり習熟した技となり
農民は収穫を得るし
ある者は富を得るし
何かの第一人者になる
努力した者には実りが与えられる
時間を浪費した者には与えられない
そして時間は二度と戻ってこない
ここに時間の厳粛さがある
時間は最も貴重なものであり節約家なのだ
時間を浪費させるほどには誰も与えられていない
時間の貴重さは失ってみて初めてわかる
時間は金持ちにも貧乏人にも公平である
誰も時間は多く与えられない
人はそれぞれの立場で努力するほかない
時間は境遇に関わらず平等に与えられる
結局境遇を嘆いても無駄になる
それぞれの立場で努力する他ない
金よりも時間の方大事なのだ
語学の修得の失敗は時間の浪費だった
何故なら語学の修得に大事なのは時間なのだ
弛まず若い内に時間を惜しみ訓練することなのだ
時間を浪費する者にはいかなる実りもない
時間の掟は公平であり節約なのだ
だから時間に対しては誰も文句を言えない
神はあなたにも等しく時間は与えたと言うのだ
あなたは時間を活用せず怠ったのが悪いと