石川市から那覇まで
7月20日 那覇に戻る
やっと那覇に帰ってきた。辺戸岬を回って那覇に帰るまで8泊した。そのうち5泊はテントとごろ寝だった。まづ昼間5時間は走れない、休んでる他ないのだ。20キロ走っても疲れる。大量の水分をとらねばならぬ。食欲は無くなり体力が消耗する。もう限界だった。明日は船で石垣島に行く。これからはあまり走る必要がないと思う。島ではのんびりしたほうがいい。船だと時間がかかる。石垣島でも往復2日かかる。東京からきたときは船で結局8日間かかったのだ。そもそも何度言っているが旅は時間をかけないと旅ではないのだ。那覇からはずれた所は本土と違い民宿などが極端に少ない、西側の宮城という所で泊まったが5月以来泊まる人がいなかった。なぜかというと自動車で日帰りコースであり観光客は泊まらないのだ。便利になりすぎて商売にならないのだ。それにくらべ自分はほとんどの店により飲み食いだった。走っては飲み走っては飲みだった。店あるごとに水分の補給をせねばならなかった。それで疲れ果てたのだ。
今日に宿は那覇港の近くの安宿である。2000円だがクーラーは百円一時間使える。これも沖縄だと思った。クーラーあると一日かけるから大変である。ここは長期滞在の人が多い。石川県から来た老人は3年間いるという。これにはびっくりした。自転車を5000円で中古の買ったとかここにいついている。この自転車はマウンテンバイクでいいやつである。沖縄では自転車は盗まれるというので自分の自転車は折り畳み部屋に入れて置いた。部屋は狭いが外側で風は入ってくる。でもここでは冷蔵庫もないし暮らすには苦しい。それにしても3年間もここで何をしているのか不思議だ。タイにそういう老人が結構いる。それとにているが全然違う、沖縄は日本であり情報もいつも日本にいるのと同じである。自分のようなのは外国より日本の方が楽だし知的刺激もあるので面白い。沖縄は北海道より知的にはいろいろあって面白い所である。
沖縄と本土の違いはいろいろあるが自然的条件がかなり違う。蝉はクマゼミがジージーなくだけで種類が少ない、ミンミン蝉とかヒグラシとかいろんな蝉がいないのだ。なんかこれが淋しい、これでは芭蕉の句もできなかった。ツバメも少ないようだ。海の砂浜に寝ていても蚊がほとんどこなかった。蚊が海岸地帯ではいないくらい少ないようだ。岩は山原に本土と同じような滝があり岩があった。他はほとんどサンゴの岩である。
真昼間にサンゴの岩肌日にやかれ島の老人水不足を言う
海望み夾竹桃や店開く
沖縄の安宿一つ夏の星
沖縄の通信状態はよくない、離島はさらによくない、無線で圏外とでるのが多い。無線でないと旅でのインターネットは無理である。明日からまたホームページにアップできるかどうかわからない。
7月19日 海中道路を走り島へ
石川市から具志川市にでて海中道路を走り浜比嘉に行った。無人島が二つあった。ここにもヘリコプターの米軍の何かが設置してある。沖縄は米軍の基地としていたるところにレーダーかなにかわからないが設置してある。
浜比嘉には小屋に氷水を出している老人がいた。暑いのでそこで休み話した。暑いから氷水を食べたり飲み物を飲んだりして話すことが南国では自然である。人間暑いと解放的になるのだ。外の陽射しは強い。本土の陽射しとは違い明るい。直射日光がまともに大地に照りつける。だからこういう暑い所では特に日陰が気持ちいい。老人は今でも井戸水を使っているという。塩分が入っているのでうまくないとかそれでも今でも井戸は貴重なのだ。断水した場合困るからだ。海洋深層水配合というのを売っていた。スーパーだと50円だった。コンビニなどでは百円以上している。スーパーの半分くらいの値段で売っているものがあった。コンビニとか普通の店は高くなる。旅しているときは高くても小さい店で水分を補給するほかない。自転車だとそのつど消費しないと荷物になってだめである。水などもあまるのだがそれをのせてもすぐにお湯になっているのだ。それで保冷用の魔法瓶を買った。飲み物だけで毎日千円は使っている。とにかく喉が渇くのにはまいった。地元の人はミネラルウオターの自動販売機のようなもので安く買っている。水が欠かせないのだ。
ただ風はいつも海から吹いてくるので涼しいのだ。自転車だと毎日この海からの風を一杯に受けて走ることになる。自動車だと中はクーラーだし日も遮るからこうした強烈な自然を感じないかもしれない。海にこれだけ風が吹くことは経験していない、これだけ風が吹くことは風にのって海では船は遠くへ行ける。風と星と黒潮などの潮流を知ればそれなりに航海できるのかもしれない。広範囲な海洋文化といものがあった。沖縄までがその海洋文化圏の中に入っていたかも知れぬ。
この洋々たる海に吹くのは風
空に輝き方向を示すのは星
夏の海に輝く蠍座ウミヘビ座
美しく眩く海の上に輝く
そして黒潮などの潮流は
海の中の巨大な河
風が船を遠くへ運び
風がまた船を島に運んでくる
島にはいつも風が吹きわたる
錚々と風は大洋から吹いてくる
Ociean breeze in the distance
果てしない海から吹いてくる
未だ知られざる島は大洋のかなたに
風はそこにも吹いて人を運ぶ
その風を受けて岬に立つ
青い海原に白いカモメ
次々にきらめき飛びわたる
涼しさや沖に二つの無人島
ここの岩陰でまた5時まで休んだ。
海に風珊瑚の岩や夏つばめ
ホトトギス一坂越えん朝の海
これから那覇に帰ろうとして夜も走ったが20キロ手前で疲れホテルに泊まる。沖縄はホテルが少ないがここは多かった。5000円では本土並である。明日は那覇にゆうゆうとつく街なのに無線の通信が圏外になっているのは解せない、ビルが立て込んで障害物になっているのかもしれない、原因わからないが沖縄は那覇をのぞいて通信が整備されていないのかもしれない。